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総合教育研修センター

センター業務案内

写真:センター業務案内

「総合教育研修センター」は、平成28年4月に新しく再編成された部署であり、病院支援部門の一翼を担っています。従来、院内職員の採用、新人教育、各種の研修および生涯キャリア支援などを担ってきた教育部門を再編し、看護師部門に加えて臨床研修部門および後期臨床研修部門にも各々、"専任"の担当者を配置しました。この結果、総合教育研修センターの人員は、3名から6名に増員されました。好生館に勤務する職員ひとりひとりが、当館での仕事に自信と誇りを持ち、健康面にも留意しながら、働く喜びを感じていただけるようにサポートしています。
とりわけ、研修医(臨床研修医)の教育・研修には力を入れています。好生館では、新臨床研修医制度が導入される27年前からすでにマルチ・ローテート方式の研修システムを導入し、研修医教育のノウハウを蓄積してきました。この経験を活かして、厚生労働省の定める2年間の臨床研修の期間で、救急の初期対応を含むプライマリー・ケアの診療能力を十分に身につけさせるとともに、チーム医療を理解し、患者さんから学ぶ姿勢を忘れず、医師としての責任と限界を自覚できる、そのような研修医を育てることを目標としています。
さらに、館内すべての職員に対する教育および研修は、"質の高い、安全な医療"を提供するためには必須のものと考えています。このため、館内の各部門と協力し情報交換しつつ、計画的、効率的および適切なエビデンスを取り入れた up-to-dateな勉強会や講習会を提供できるよう、努力しています。

業務内容(研修医の教育・研修)

各人の希望に配慮したフレキシブルかつ自由度の高い臨床研修プログラムの提供

臨床研修医ひとり一人の希望を取り入れつつ、研修診療科のローテーション表を作成しています。また(事前の相談と了承が必要ですが)、希望する研修診療科もしくは研修時期の変更に対しても、柔軟に対応しています。特に基幹型を選択した場合は、現行の日本の臨床研修プログラムでは最大となる12ヶ月の自由選択期間が得られるため、将来自分が進むべき診療科をじっくり考えることができます。
また、PCU(緩和ケア科)、救急科、小児外科、肝胆膵外科といった好生館に多くの症例が集まる診療科には、他施設からの「短期研修」を積極的に受け入れています。

各種の館内勉強会・セミナー・講習会・講演会の提供

好生館では職員に対して、定期的にいろいろな勉強会やセミナーなどを提供しています。上述のように毎月、好生館医学会、マネジメント推進会、NST勉強会、CPCが開催されています。これらの勉強会は好生館のホームページ上で公開されており、館外の方も自由に聴講することができます。
臨床研修医向けには、毎月2回(第2、第4木曜日)、「研修医勉強会」を開いています。研修医勉強会は2本立ての構成になっています。前半は、研修医がER(救急外来)で経験した症例(判断に迷ったり見落としそうになった事例)を発表します。後半は、館内講師により、さまざまなテーマに沿ったレクチャーが行われます。特に平成26年度からは、無菌豚皮を用いた縫合実習、腹部エコー、ビデオ喉頭鏡を用いた気管挿管、エコーガイド下CVカテ挿入など、ハンズオン・セミナーの開催回数を増やし、より実践的な勉強会としています。詳しくは「研修医勉強会」のページをご参照ください。

研修内容・研修システムの多角的評価とそれに基づいた改善

臨床研修医は、各人がローテーションが修了した診療科の指導医に、自己評価を記載した「研修評価表」を提出することになっています。各指導医と診療部長は、提出された研修評価表に指導医の評価とコメントを記載し、総合教育研修センターへ提出します。場合によっては、専属スタッフとの面談を行うこともあります。
研修内容や研修システムを多角的に評価するために、定期的にレジデント委員会および臨床研修管理委員会を開催し、研修の質や研修医の達成度、満足度、指導医の教育方法の良い点・問題点などを毎年、再評価しています。また、年度末には、臨床研修を修了する研修医の皆さんに"好生館の研修に関する自由意見"を書いてもらい、スタッフ職員で研修情報を共有することで、次年度により良い研修ができるように工夫しています。

写真:研修の様子

業務内容(看護師の特定行為研修)

特定行為とは

特定行為とは、診療の補助であり、看護師が「手順書」に行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる行為です。特定行為研修を修了した看護師が、患者さんの状態を見極め、医師の到着を待たずに必要な処置を行うことができれば患者さんへのメリットは大きいといえます。また、患者さんやご家族の立場に立ったわかりやすい説明ができ、「診療」と「看護」の両面から支援することができます。当院は、佐賀県の救急医療、循環器医療及びがん疾患医療を提供する役割が大きいため、①気道確保に係る呼吸器関連、②人工呼吸療法に係る呼吸器関連、③栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連の3区分7行為を研修しています。

看護師特定行為研修の実施

全国では2015年より開始され、当院では2019年から1期生の研修を開始しました。研修開始にあたり、受講生の公募、研修行程の確認、研修指導者とのe―ラーニングを含めた研修内容の確認等、計画的に進めることができるようスケジュール調整を行っています。現在は、2期生4名の受講生が研修に励んでいます。研修では、臨床推論やフィジカルアセスメントなどの共通科目250時間、区分別科目54時間履修した後、臨床実習に臨みます。臨床実習では集中治療部や救命救急部の医師の指導のもと、手順書に基づいて行為の実践を行います。詳しくは、「看護師特定行為研修」のページをご参照ください。

業務内容(全職員向け)

各種の館内勉強会・講習会・講演会の提供

好生館では全職員に対して、定期的にさまざまなテーマに基づいた勉強会やセミナーなどを提供しています。毎月開催されるものとして、好生館医学会(年度を通してある一つのテーマに沿った講演会を提供)とマネジメント推進会(急性期病院として必須の医療安全管理、院内感染予防対策、情報セキュリティ、医療コミュニケーション、メンタルヘルス、災害時対応などの研修会を提供)があります。また、保険診療研修会、CPC(臨床病理カンファランス)、NST勉強会(栄養サポートチームによる栄養管理に関する講習会を提供)の開催にも協力しています。これらの勉強会は、好生館のホームページ上で公開されており、館外の方も自由に聴講することができます。

NPO法人好生館トレーニングサイトによる蘇生関連講習会の提供

急性期病院として、また地域医療支援病院として、好生館は2006年2月より「好生館トレーニングサイト」を設立し、AHA(アメリカ心臓協会)の心肺蘇生講習会を開催してきました。2015年4月には佐賀県より「NPO法人好生館トレーニングサイト」として認可され、心肺蘇生のみならず、研修医教育や災害時・被ばく時に一般市民をサポートするミッションの提供も可能となりました。
AHAの講習会は、正式なガイドラインに基づいた、世界共通の心肺蘇生講習会です。具体的には、F&F(ファミリイ&フレンズ)コース、FA(ファーストエイド)コース、BLS(1次救命処置)コース、ACLS(2次救命処置)コース、PEARS(小児救急評価・認識・安定化)コースなどを定期的に開催しています。詳しくは「トレーニングサイト」のページをご参照ください。

新人教育(オリエンテーション)の企画・運営

毎年4月の第1週目に、好生館に新規採用された新人職員に対して、職種別(一部は全職種共通)に新人オリエンテーションを行いますが、総合教育研修センターはこのオリエンテーションを計画・立案しています。オリエンテーションでは、おたがいの仕事を知り、認め合うことで、同志としてのつながりを自覚するようになることが理想的です。これは、チーム医療を行う上でも、非常に有効だと考えられます。オリエンテーションでは精神的に余裕があまりないかもしれませんが、できるだけ"明るく、楽しく"学べるようにプログラムを組んでいます。

病院見学、病院実習、就職希望者への窓口としての活動

総合教育研修センターは、病院の事務部門と連携して、当館の病院見学、病院実習および採用希望などの方々の窓口としての活動も行っています。特に、医学生の病院見学は、次年度の臨床研修医採用(面接試験への受験やマッチング)にも直結するため、非常に重要な仕事です。福岡主事が担当となって、医学生と見学日程を調整したり、見学希望診療科長との交渉を行っています。実際の病院見学の流れとしては、午前中の希望診療科①の見学⇒館長との昼食会⇒総合教育研修センター(藤田)による研修プログラム説明と施設案内⇒午後の希望診療科②の見学、となっています。

キャリア支援

上述のように、安全かつ良質な医療を提供し続けるためには、全ての職員が常に、一歩ずつレベルアップしていく必要があります。そのためには、病院が責任をもってサポートし、個人の生涯キャリアプランやライフプランに合わせ、スキルアップのための十分な情報提供と研修の機会を与えていくことが必要です。まだ十分とは言えませんが、好生館では看護部を中心に、さまざまな支援の相談窓口を設置し、長期的なサポート体制(専門資格取得のための長期出張も含む)を行おうとしているところです。