野内 友三郎
初期臨床研修医1年目の野内 友三郎と申します。
九州大学とのたすき掛けプログラムで研修をしています。
この体験記を読んでいる医学生の中にはどの病院も似通って見えてきた方、何を基準に研修病院を選べばよいか分からない方もいると思いますので、好生館が他の病院と異なる箇所を述べたいと思います。
ひとつに、好生館はローテーションできる診療科の中に「感染制御部」があり、感染症に関する指導が充実していることが挙げられます。将来どの診療科に進んでも必要になる知識であり、かつなかなか勉強しにくい分野でありながら、初期研修で感染症を系統的に学べる病院は少ないように思います。起炎菌の想定、抗菌薬選択、用量の決定を、1ヶ月の研修である程度自信を持って判断できるようになりました。基本的な考え方が分かるようになると診療が楽しくなりますし、今後にも活かせる知識を得られるため、好生館の研修で是非、おすすめしたい診療科のひとつです。
また、総合当直が時間帯によって2分割されているのも特徴です。23時を境に準夜帯、深夜帯に分かれています。
当直の回数自体は月に5~6回程度にはなりますが、一晩当直をする疲労を考えると私にはこの制度の方が合っています。準夜帯は2年目の先生、指導医の先生と3人で当直に当たりますので、働き始めのころは診察の仕方、診断過程や処方内容を間近で見て勉強できます。慣れてくると次第に任せてもらえることが多くなりますし、問診や診察が不十分であればフォロー、フィードバックもその場でしてもらえるので非常に勉強になります。
その他好生館をおすすめする点として、研修医室で1人1台電子カルテがある、寮が割安で借りられるといった点があります。カルテが常に使えることは特に重要で、病院選びの基準のひとつにしてもよいくらいです。
また、病院全体に研修医を育てようとする雰囲気もあり、先生のみならず、看護師さんや技師さんといったスタッフの方々も気軽に質問に答えてもらえます。初めは分からないことばかりですので、些細なことでも誰にでも尋ねられる環境というのは想像以上に大切です。
まずは一度見学に来て、和気藹々と研修をしている姿を見てもらえればと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。