尾﨑 雄一
基幹型研修医2年目の尾﨑 雄一と申します。
私は学生時代、研修医の当直制度があって、救急科が盛んな病院を探していて、好生館を希望しました。多くの症例を経験して、プライマリ・ケアを学びたいと考えたからです。今後の研修病院を探している皆様の一助になればと思い、好生館の特徴を3つ紹介させていただきます。
①研修プログラム
好生館の研修プログラムは、診療科選択の自由度が高いことが特徴です。指定されているのは、1年目に内科6ヵ月と救急3ヵ月、2年目に地域医療1ヵ月です。その他に初期臨床研修制度そのものの必修診療科がありますが、各々のローテートを組むことができます。
また好生館には、感染制御部(感染症治療)や緩和ケア科(末期癌等の緩和治療)といった標榜している病院の少ない診療科があり、貴重な経験が得られます。将来進む専門分野以外の領域を学ぶことができるのは、研修医にしかない特権であり、診療科の多く併設されている病院を選ぶメリットだと思います。
②当直
好生館では、平日の開館時間以外の研修医当直を「総合当直」と呼んでおり、前半(準夜:17時15分~23時)と後半(深夜:23時~翌8時30分)に分かれています。休日であれば、日勤(8時30分~17時15分)が増えます。それぞれを1回ずつでカウントし、約5-6回/月の当番が回ってきます。この回数が多いか少ないかの感じ方は人によりますが、私は負担になりすぎないちょうどよい塩梅と思います。
この当直では、時間外に歩いて受診した患者を研修医が診療します(救急車で搬入された患者は救急科Dr.と救急科ローテートの研修医が担当)。最初の半年ぐらいは初めての経験ばかりで緊張しますが、研修医1年目と2年目がペアになって協力しています。困ったときは後ろについてくださる上級医に相談できますし、専門的治療が必要な場合はオンコールDr.に電話相談することもできます。もちろん診断に至るまで、血液検査・心電図・エコー・レントゲン・CT・MRIなどの検査は時間外に行うことができます。恵まれた環境が整っており、自分で鑑別疾患を考えながら問診・検査を進める貴重な経験が得られます。
③環境(先生方、研修医医局)
研修期間中は、ほぼ1ヵ月毎に診療科が変わります。毎月、初めての環境で新しい業務を一から学ぶというのは消耗がありますが、各科の先生方のご配慮で働きやすい環境を作っていただいていると感じます。日常診療では研修医には判断がつかず主治医の先生に仰ぐことが多いですが、熱心にご指導くださる先生がたくさんいらっしゃると思います。
そして好生館の何よりのおすすめは、研修医医局だと思います。研修医一人一人に机と電子カルテ端末が準備されていて、自分の空間で仕事ができます。また初期研修医だけの医局で先輩後輩を超えて仲が良く、悩みを打ち明けたり、時には切磋琢磨したりしながら、和気藹々とした雰囲気があります。病棟から帰ってきて気を緩められる場所があるのは、とてもありがたいことだと思います。
長々とした文章になってしまいましたが、百聞は一見にしかず、ご興味を持っていただけましたら見学にいらっしゃることをお勧めします。最後までお読みいただき、ありがとうございました。