黒木 崇子
基幹型研修医2年目の黒木と申します。初期研修医生活も残すところ半年、研修を終えようとしているものの一意見として、研修体験記を綴らせていただきます。
当館での研修の魅力としてまず挙げられる総合当直は、臨床力も養えるとても良いものです。詳細は他の先生の体験記をご参照ください。
その他の点からの当館の魅力をご紹介したいと思います。
Ⅰ:歴史
当館の歴史に関しての詳細を初めて知ったのは、学生時代の臨床実習で出向いた時でした。当館は1834年、鍋島直正公により医学館・医学寮が開設されたことに始まります。西洋医学を導入した日本最古の病院です。ちょうど先日、創設180周年を迎えました。
歴史を大切にしながらも、日々進歩する医学を取り入れ、各科の先生方と一緒に業務に励んでおります。長い歴史のある好生館にて研修できていることは、何だか嬉しいものです。
また電子カルテのログイン画面には、「好生の徳は民心にあまねし」「学問なくして名医になるは覚束なきことなり」の言葉が表示されています。当館設立の理念です。これらの言葉に毎日当たり前のようにふれておりますが、学生のときも今も、そしてこれからも、仕事をしていく上で忘れてはならない、身が引き締まる言葉です。
Ⅱ:研修システムや施設
基幹型研修医は1年目に主に内科系と救急科ローテートを、2年目は地域1-3カ月と選択科をローテートすることになります。選択科はじめ、各科での研修についても(内容によるかとは思いますが)、研修医の意見もなるべく取り入れてくださいます。また、新たな試みとして今年度からヒアリングも始まりました。
初期研修医の医局には全員に1台ずつ電子カルテがあり、カルテ記載やサマリなどの日常業務などを自分のデスクでできるのはとても有り難いです。
2週間に1度程度のペースで、研修医勉強会が開催され、持ち回りで研修医の発表もあります。自分が総合当直や病棟で経験したことなどをみんなでシェアすることができると同時に、発表原稿作成とプレゼンテーションのトレーニングもできます。各回で、各診療科の先生方からの教育講義もあり、毎回とても勉強になります。業務の都合さえつけば、なるべく毎回参加しています。
また、国内外での学会や研究会で発表する機会を頂いたり、それに向けた指導を頂いたり、(ローテート科の都合にもよるでしょうが)日本医師会や救急医学会関連の各種認定資格を取得できたりと、その他色々な経験を積むことが出来ました。これらも好生館で研修できて良かった点であると思っています。
時間は絶えず、去りつつあります。研修医として、やりたいこと・やらなければならないことはごまんとあります。一方で将来に向けての自己投資もしつつ、今だからこそできることも大切にしつつ、研修医生活をより充実したものにしていきたいですし、好生館ではそれが可能であると思っています。
貴重なスタートダッシュの期間を当館にて過ごしてみませんか?何はともあれ、少しでも当館での研修を考えていらっしゃる方は、是非一度、足を運んでみてください。ここでは語りきれない沢山の魅力を見つけることができるはずです。