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天本 啓介

佐賀大学とのたすき掛けで、2年目を好生館で研修させて頂いています。救急科2ヶ月、麻酔科1ヶ月、形成外科1ヶ月ののち、現在肥前精神医療センターにて精神科研修をしています。まだ実質4ヶ月程度しか研修していませんが、好生館の研修体験記ということで私は大学で経験できなかった総合当直について書きたいと思います。
好生館では月に4,5回の頻度で総合当直に入り、時間外に来られる患者さん(救急車以外)の初期診療を行います。少し上の先輩Drと2人でタッグを組んで臨みます。患者さんは佐賀市~佐賀市近郊中から来られますので、特に17時~23時の準夜帯は休む間もカルテを作成する暇もないことがしばしばです。必死になって限られた時間で身体所見から鑑別診断をあげ必要な検査を行います。総合当直では「緊急疾患を見落とさないこと」がメインテーマの一つなので責任重大であり、診断や検査・画像所見など本気で悩むこともしばしばです。もちろん本当に困ったときは管理当直Drや救急部Drに相談できます。ほかにも電話受けから診察の進め方、患者さんへの説明の仕方、各診療科当直へのコンサルトの仕方、トリアージナースらスタッフとの協力など、診断治療以外の外来スキルも先輩Drに教えてもらいながら・実践しながら覚えていきます。
担当時間が終わるとどっと疲れがきますが、必死になって考え、勉強した分、学んだ成長した(?)達成感があります。忙しい中にも患者さんからの「ありがとう」の言葉で疲れが吹き飛ぶこともあります。
また好生館は教育熱心な先生方が多く、研修医教育も充実しています。総合当直に関していえば研修医勉強会は興味深いです。月2-3回開催して頂いているもので、2年目研修医がこれまで救急外来や総合当直で経験した症例やそこで役立つ症候学・鑑別診断について発表したり、当院放射線科や小児科などのDrが研修医向けに講義をして頂いたりするものです。総合当直で同じように苦戦している研修医からの視点で解説してくれますし、Drの講義も実用的・実践的で非常に勉強になり、次の当直でのツールになります。 総合当直一つにつけても、たすき掛け1年間だけでもここで研修する価値ありと思う今日この頃です。

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