緒方 大聖
好生館での研修も早一年半が過ぎ、残り半年となってしまいました。研修病院としての好生館において私が最も良かったと思うものについて書かせて頂きます。
それは研修医室の存在です。研修医室では研修医一人一人に一台ずつカルテ端末が用意されています。研修を始めると非常に悩ましいのが病棟でのカルテ端末争奪戦で、各科をローテートする研修医は慣れない病棟においてしばしば敗れます。しかし研修医室に自分のカルテ端末があるため、カルテ待ちという時間の浪費をせず、腰を落ち着けて仕事に集中することができます。また調べながらカルテを記載したり、逆にカルテを見ながら気になったことをすぐに調べたり、と勉強環境という面からも優れていると思います。
研修医室の机は一年目も二年目も適当に(くじ引きで)配置されています。そのため一年目の時には困った事や分からない事など気軽に近くの二年目の先生に聞くことができましたし、二年目になった今は逆に質問される事や勉強している一年目の先生の姿に刺激を受けています。勉強する時にはお互いの教科書を補完しあったり、知識を共有したり、さらには経験した症例も共有しながら、皆で切磋琢磨しています。もちろん仕事の話のみならず、日頃の悩みや雑談で盛り上がることもあります。そういったことを通して得た研修医同士の連帯感はなかなかのものと思います。
以上で体験記を終わりたいと思いますが、冒頭の「残り半年となってしまいました」には、好生館での研修への満足感と共に、それが終了することへの寂しさを込めています。皆さんも研修終了時に「まだここにいたい」と思えるような病院で研修してみませんか。