井手 真亜子
佐賀大学とのたすきがけで、1年目を好生館で研修させて頂いています。脳神経内科、呼吸器内科、救急部での研修を終え、執筆現在は形成外科をローテート中です。
好生館での研修の魅力として、まず、総合当直という制度があります。詳しい内容は他のページに譲りますが、とにかく、時間外のウォークインの患者さんをすべて診察するという制度です。いわゆる風邪や整形疾患などのcommon diseaseから、まさに「歩いて来る」脳卒中、心筋梗塞などのcritical diseaseまで、対応する疾患はさまざまです。病棟の研修では意外とcommon diseaseの診療にあたる機会は少ないため、総合当直での経験は非常に貴重なものになると思います。また、その中からcritical diseaseを見つけ出し、「自分で」診断をつける経験も一般の病棟研修では得難い経験ではないかな、と思います。実際に私も、軽微な症状の脳卒中を診断出来たときは、医師としてのやりがいを感じました。
また、私が好生館で研修していて感じる魅力は、常にいろいろな科の先生に指導して頂けることです。例えば、脳神経内科で研修を行っていた時も、関連する脳血管内科・脳神経外科・リハビリテーション科の先生方に多くのことを指導して頂き、時間が許せば慢性硬膜下血腫の手術に入ったり喉頭ファイバーなどの手技を行わせてもらえたりなど、多くの経験が出来ました。また、総合当直や救急部での研修のときも、コンサルトした各科の先生に多くのご指導を頂くことが出来ました。研修を始めて半年になりますが、気付けばほとんどの診療科の先生方と顔見知りになっているような気がします。
初期研修の2年間は、3年目以降の専門科に関わらず、総合的な力を身につける2年間だと考えています。佐賀の暖かい患者さん達と穏やかな風土、そして熱意ある同期と先輩方に囲まれて、それが実現出来る好生館は、私にとって理想の研修病院だと感じています。