松尾 岬
佐賀大学-好生館たすき掛けプログラム、研修医2年目の松尾 岬と申します。 好生館を研修先として検討されている皆さんに少しでも参考になればと思い、自身の振り返りも踏まえ紹介させて頂きます。
まずは、総合当直についてです。
1年目に大学病院で研修していたこともあり、2年目からの始めての総合当直は苦難の連続でした。主訴から鑑別を考え、問診・診察し、大まかな治療方針を考えつつ、検査と処置を決めていくことは、簡単ではなかったです。特に最初の頃は、毎回改善点が山積みでした。10か月経った今でも当直の度に自分自身の知識や経験不足を実感することが多々ありますが、その経験が間違いなく次に学ぶ原動力になっています。
私は将来、内科を希望しています。少し小難しい話にはなりますが、内科医として重要な要素の一つに直感的診断力があります。詳細は割愛しますが、ある診断学の本に直感的診断力を鍛えるために必要な要素の中で、経験値とフィードバック、試練(緊急で危険な状況やストレスへの曝露)が挙げられています。 実際にこれまでの総合当直での経験症例数は約140症例程度であり、自分自身での振り返りや各診療科の先生方・同期の研修医からフィードバックをもらうことで、更に理解が深まった症例も多かったです。また、いわゆる冷や汗症例も経験ができています。 こうやって振り返ってみると、総合当直でこれら3つの要素を継続して鍛えられた10か月間だったと思います。 また、症例によっては非常に判断に迷う場合もあり、そのような時には快く相談にのって、的確なアドバイスを下さるスタッフや先生方が常にいらっしゃる点も非常に心強いと感じています。
最後に、大学時代から私自身が大事にしている言葉の一つを僭越ながらご紹介させて頂きます。 「早く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。」という言葉です。 これからの医師人生は長いです。働いていると目標に向かって同じ方向を向いている人が周囲にいることで、頑張れる瞬間や踏ん張れるときがあると思います。皆さん各々の目標で構わないと思います。似たような考えや目標を持っている人はきっと見つかります。私は好生館で働き、研修医同士だけでなく、多職種のスタッフの方々と接する中でこの言葉を改めて実感しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。少しでも好生館に興味を持たれた方は、とりあえず見学に来てみてください。